140字小説 Vol.4

『はい、消防署です。火事ですか?救急ですか?』
「助けて下さい!大火事です!!」
『すぐに向かいます。場所はどこですか?』
「https://XXXXです!」
『? なんですって?』
「僕のブログです!大炎上してます!鎮火してください!!!」
『こういう事するから炎上するんですよ』

タイトル:【火に油】


A子は、私の恋を応援してくれるって言ってた。
でも、体育の時間に、こっそり教室に戻って好きな人のシャツの匂いを嗅ぐのが趣味の私に、告白する資格なんて無いんだ。悲しみを紛らわすように、今日も私は、教室で彼のシャツに顔を埋める。
「スゥー…ハァ…」
彼のシャツから、A子の臭いがした。

タイトル:【マーキング】


元級友が推理小説家デビューした。読書家の妻が買ってたので気まぐれに読んでみると、俺は戦慄した。被害者は全て、学生時代、級友を虐めてた連中の名前だったからだ。この作品は、彼なりの小さな復讐なのだろうか。

後日、小包が届いた。開くと、例の小説が入っていた。差出人は、元級友からだった。

タイトル:【モチベーション】


さぁ、勉強の時間だ。
赤本を取り出し、数学から攻める。俺に計算用紙はいらない。ズラズラと無駄に数式を書くのは馬鹿のやる事だ。俺には余白で十分なのだ。当然のように、俺は設問に○を刻んだ。
「東大もこの程度か…?」
すると、店員が走ってきたので、俺は棚に赤本を戻して全力で逃げた。

タイトル:【立ち勉】


「Hi,ジョージ。良いニュースと悪いニュースがあるの」
「悪いニュースから頼む」
「貴方の買った宝くじ、全部ハズレてたわよ」
「…そうか。じゃあ、良いニュースで癒してくれ」
「実は私、結婚したの」
ジェシーは左手の薬指を俺に見せた。
「Hey,話が違うぜ。悪いニュースは一つのはずだろう…?」

タイトル:【Two Bad】


【長編ミステリ小説 出版中】
価格:250円
読了時間目安:2~3時間

持ち主を亡くしたTwitterアカウントは、永遠に更新されない。
そのはずだった。
交通事故で亡くなったクラスメートのTwitterアカウントが、ある日、投稿を再開した。
まるで、今も生きているかのように。
調べれば調べる程、他人にも乗っ取りにも不可能なその投稿の数々に、不気味さが増していく。
誰が、どうやって投稿しているのか。
あるいは、本当に、幽霊の仕業なのか。

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