「うわぁん!」
妹ちゃんの泣き声。私が妹のケーキを食べたからだ。後日、お詫びのケーキを買ってきた。後は、妹の帰りを待つだけ。
「おかえり」
「……」
「ケーキごめんね…買ってきたよ」
「!?」
急いで冷蔵庫を開ける妹。
「あれ…ケーキどこ?」
「でもごめん…待ちきれなくて食べちゃった」
タイトル:【追い打ち】
神は俺に言った
「いつに戻りたい?」
「その前に確認させて下さい」
「何だ」
「俺は今まで何回、時間を戻してもらいましたか」
「97回だ」
「…もう、戻さなくていいです」
神は頷き、霧散した。
なぜ…何度繰り返しても、彼女を救えない…。
どうして…。
………。
「神様、やはり、もう1度だけ…」
タイトル:【98度目の正直】
俺はきっと 博打の女神に心底嫌われているに違いない。当たりを引けた試しが無いんだ。
ある日、ボブはそんな俺に組もうと言ってくれた。そしてその夜、俺たちは大勝したんだ。
「一体、どんなトリックなんだ?」
と尋ねる博打仲間に、ボブは答えた。
「簡単だよ。二者択一の博打だけやったんだ」
タイトル:【博打に嫌われた男】
吊り橋効果ってあるだろ?
彼女が欲しい俺は鉄骨渡りってゲームを男女混合で開いたんだ。落ちたら死ぬ、スリリングなゲームだ。目論見通り、参加者はみんなカップルになった。俺以外はな。
「未練は無いな?」神は俺に言った。
「はい」
幸せそうに暮らす友人達を見届けて、俺は天国への階段を昇った。
タイトル:【天国へ至る道】
今日も会社と家の往復を済ませ、夢も希望も無い毎日から逃避するように、ゲームを起動する。
「そういや、川島の奴は夢を叶えたのかな…」
ゲームを全クリし、スタッフロールが流れる。
すると、見覚えのある名前が目についた。
〝ディレクター:川島 一〟
俺は泣きながら、ゲームの電源を切った。
タイトル:【夢の証跡】
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