140字小説 Vol.45

「うわぁ…凄い雰囲気ある!怖っ!」
廃校舎を改築して作ったお化け屋敷らしく、ホンモノが出るって噂だった。私は怖いモノに目がないんだけど、正直、来て良かった。とっても恐ろしいモノを見る事が出来たから。特殊メイクのスタッフさんが私達を脅かした瞬間、全力で私を置いて逃げる彼氏の背中を。

■タイトル:【本性】


「これが…お前の嫁?」
友人宅に上がると、1/1スケールの美少女フィギュアが俺を見つめていた。
「おう、可愛いだろ?」
「お前…彼女出来たらどうすんの」
「その時は流石に処分するよ」

数年後、友人に彼女が出来ると、彼は行方不明になった。未だに、友人と1/1フィギュアは、見つかっていない。

タイトル:【かけおち】


「私、隣の者なんだけどねぇ…アンタんとこの赤ちゃん!毎晩夜泣きがうるさいのよ!」
「ウチ…猫はいるけど、赤ちゃんなんていません」
「…え?」
お隣さんは、青ざめて帰っていった。

夜、夫が帰ってくる。
「はぁ疲れた…大人は辛ぇわ」
夫はそう呟くと、オムツを穿き、おしゃぶりを咥えた。

タイトル:【老いた赤子】


「お友達 帰ったの?」
「うん。兄貴の事、カッコイイって言ってたよ」
「おっ…ふ…」
自信がついたのか、それ以来 兄は変わった。オシャレに気を使い 体も鍛え 勉強も頑張った。大企業に内定をもらい、彼女も出来たらしい。私は言葉の重さを痛感していた。たった1つの嘘が、1人の人生をも変えるんだ

タイトル:【嘘も方便】


34歳になった日の朝、男は唐突に予感する。
「あ…俺、近々死ぬかも」
男は亡くなる前に、疎遠になってた友人も含め、1人1人に会ってまわる事にした。それは、昔話に花を咲かせる事で『案外、悪くない人生だったな』と、己が人生を見つめ直す旅でもあった。その後、死は訪れた。97歳の大往生だった。

タイトル:【気のせい】


【短編ミステリ小説 出版中】
価格:120円
読了時間目安:10~15分

幸せ絶頂の新婚夫婦。
ある日、夫は家のPCの検索履歴に、有り得ないものを見た。
『夫 殺し方』
嘘だ。何かの間違いに違いない。
そう信じる一方で、日々殺意を増していく検索履歴。
夫はついに、妻にその真実を問いただす事にしたが…。

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